Arena of Democracy サイキュロプスが投げた巨岩が俺の頭上で静…
カテゴリー: ショートショート
「天職」澤井繁男
「スタントバイミー」川島怜子
いつものように、なごみがぼんやりと歩いていると、信号を無視した車が突っ込んでき…
「データセンター」江坂遊
診察室に入って来た中年男性はとても顔色が悪く肩を落としていた。その姿は、誰がど…
「『折口裕一郎教授の怪異譚 葛城山 紀伊』外伝『市川大賀interviewed ・1』」市川大賀
「雷蔵と龍乃進」おだっくい
事件が起こったのは西暦で一七五三年、宝暦三年神無月の頃であるから、九代将軍家茂…
「酔芙蓉」飯野文彦
八月の太陽が照りつける昼下がり、見終えたツタヤのDVDを投函に出た。今回借りた…
「夜の浜辺で語られた事」粕谷知世
砂浜に腰を下ろして、海の音を聞いていた。 お尻に触れる砂はあったかく、大気は塩…
「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」深田亨
夕がた、駅裏のあたりを歩いていると、古いビルの入口に手書きのビラが貼ってあった…
「聞いてません」片理誠
首相官邸の閣議室ではその時、この国の美しい伝統をいかにして守り、後世へ継承して…
「小石」澤井繁男
信濃は山国である。 初秋ともなればさまざまな色合いに染められた葉が陽光に映え、…
「ねこのおまわりさん」川島怜子
最近、愛猫のフクが夜にでかけて、明け方まで帰ってこない。猫がなわばりをパトロー…
「深田亨の3or4 三つのクリスマスと四つのバースディ」深田亨
<3つのクリスマス> 【クリスマス・ライブラリー】 クリスマスの季節にだけ開く図…
「カンパニーレ」江坂遊
「お出かけ」白川小六
天天堂の豆大福が生物認定を受けたというので、休日のお散歩がてら、娘を連れて見に…
「神」大梅健太郎
ある日曜日の午後。梅雨のジメジメした空気の中で、男はうたた寝をしていた。日々の…
「姉の夜髪(やはつ)」吉澤亮馬
俺がもっとも美しいと思うもの。それは姉さんの夜髪だ。 世界のあらゆるものよりも…
「甲府日記・四景」飯野文彦
[みそっかす]「ふみちゃんは、みそっかすね」 九つ上、六つ上の姉がいる。幼いとき…
「梅雨の随(まにま)に」青木和
やっぱり、話しておいた方がいいのかな。こんな動画アップしても誰か見てる人がいる…
「ねむり硝子」深田亨
寝台から見える窓には分厚いカーテンがかかっていて外は見えない。私はただ、その遮…
「<情報街>のメンテおじさん」忍澤勉
この街が私の仕事場だ。一週間に一度ほど訪れて、家々や施設を回り電気がうまく供給…
「逃走経路」江坂遊
「シナモンの枝」海野久実
ゆったりと目が覚めた。 目覚ましの音に起こされるのではなくて、自然に目が覚めた…
「いない世界」飯野文彦
あの人がふいに死んで一ヶ月あまり。葬儀や諸種の手続きやらでばたばたしてしまい、…
「赤い銀河の夢」粕谷知世
「変な夢を見たの」「どんな?」「夕方だったの。わたしは車に乗ってた。子供を迎えに…
「職場で浮かないように気をつけています」伊藤瑞彦
俺の身に起きたことは、本当に現実だったのか。 昼休み、誰もいない屋上で確認する…
「虫を殺す」小竹田夏
健の高校の野球部では、先輩の命令は絶対だった。台風が直撃しても号令がかかればグ…
「歌う石」井上史
「タイムカプセル」大梅健太郎
とある研究所でのこと。白い実験台に置かれた缶ビールを、博士と助手は二人で並んで…
「愛と平和とポップコーン」片理誠
港と駅とを結ぶ、さほど長くもないメインストリート。その途中に建っている雑居ビル…