「『FT新聞』&『SF Prologue Wave』コラボレーション企画のご紹介 その5」岡和田晃

『FT新聞』&『SF Prologue Wave』コラボレーション企画のご紹介 その5

 ゲームブックの専門出版社であるFT書房(https://ftbooks.xyz/)は、新作『ローグライクハーフ』がゲームショップのベストセラー・リストの常連になっており、また『モンスター!モンスター!TRPG』の翻訳展開もアナウンスされたばかりです。
 そんなFT書房の日刊メールマガジン「FT新聞」(https://ftbooks.xyz/ftshinbun)とSF Prologue Waveのコラボ企画、今回は第11回~第12回で配信された記事をご紹介いたします。
 初出のリンクを辿り、再読の一助としていただけますようお願いします(以下の「はじめに」の文責はすべて岡和田晃です)。

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「FT新聞」&「SF Prologue Wave」コラボレーション企画 Vol.11(「FT新聞」No.3879、2023年9月7日)

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●はじめに

 いよいよ「SF Prologue Wave」に、かの朱鷺田祐介氏が登場します!
 朱鷺田氏は1980年代にゲームブックマガジン「ウォーロック」でデビュー。現在もなお、TRPGのデザインをメインのフィールドとしつつ、クトゥルフ神話等の解説も手掛けるライターとしても著名です。
 ちょうど去る9月3日、氏の関わった作品を新旧問わずにプレイできる「朱鷺田祐介先生オンリーコンベンション」の第2回が開催され(主催:TRPGサークル幻界堂)、好評を集めました。
 私もゲストの末席を汚したのですが、トークショーでは新作の告知はむろんのこと、「ウォーロック」Vol.17のソロアドベンチャー「荒野の追撃」、Vol.51の栗本薫インタビュー等、懐かしい話題も出ましたよ。 
 幻界堂のSNS(https://twitter.com/genkai_do)や朱鷺田氏のnote(https://note.com/tokitayusuke/n/n59aeb215fb46)をご覧になれば、当日の雰囲気もわかるかと。
 今回は、「FT新聞」でもお馴染みになってきた『エクリプス・フェイズ』のシェアード・ワールド小説「ミートハブ・マーダーズ あるいは、肉でいっぱいの宇宙(そら)」をお届けします。
 タイトルから、筒井康隆の「あるいは酒でいっぱいの海」、あるいはその元ネタであるアヴラム・デイヴィッドスンの「あるいは牡蠣でいっぱいの海」を連想した方もいらっしゃるかもしれません。
 これらの作品にオマージュを捧げられた本作の舞台となるハビタット「ミートハブ」は、基本ルールブックに記載されているれっきとした公式設定。
 土星圏に位置し、高速培養されたベーコンが、そのまま居住区域になったものだ。このような奇抜な設定もまた、『エクリプス・フェイズ』の魅力なのです。
 実は本作「ミートハブ・マーダーズ」は、朱鷺田氏自身の手によって『エクリプス・フェイズ』のTRPGシナリオにもなっています。題して「ミートハブ・トラブルズ」。「Role&Roll」Vol.177に掲載されており、「SF Prologue Wave」には別途、解説記事も載っていますので(https://prologuewave.club/archives/7788)、関心のある向きはアクセスしてみてください。
 シェアード・ワールド小説は『ザイオン・イン・ジ・オクトモーフ』(伊野隆之、アトリエサード)が刊行されたばかり。ますます盛り上がってきています!

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『エクリプス・フェイズ』シェアード・ワールド小説
「ミートハブ・マーダーズ あるいは、肉でいっぱいの宇宙(そら)」

 朱鷺田祐介

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小説本文はこちら↓
https://prologuewave.club/wp-content/uploads/2014/07/meathubmurderers_tokitayuusuke.pdf


初出:「SF Prologue Wave」
https://prologuewave.club/archives/7788

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「FT新聞」&「SF Prologue Wave」コラボレーション企画 Vol.12(「FT新聞」No.3907、2023年10月5日)

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●はじめに

 朱鷺田祐介氏が「SF Prologue Wave」に寄せた『エクリプス・フェイズ』小説……。
 その第2弾は、「FT新聞」No.3879で紹介した「ミートハブ・マーダーズ」とはまた異なる読み味の「かっこいい彼女 ~12.1秒の恋物語~」をお届けします。
 『エクリプス・フェイズ』はRPGのなかでも、ジェンダー/セクシュアリティに関する新しい考え方を積極的に導入してきたタイトルで、それこそ、義体(モーフ)の性、魂(エゴ)の性、性的指向、性自認等を、男性・女性・中性・両性・無性といったものからそれぞれ選ぶことができます。
 あるいは、そもそも外的にセクシュアリティを規定されない、クエスチョニングやXジェンダーといったあり方も、何ら問題ないわけです。
 また、『エクリプス・フェイズ』において、登場するトランスヒューマンは基本的に脳内に量子コンピュータが埋め込まれた存在です。とりわけシェアード・ワールド小説では、そこでの相棒役として働いてくれる支援AI(ミューズ)について、どのような役割を果たすのか、積極的に書き込まれてきました。
 今回の小説も、支援AI(ミューズ)が重要な役目を担います。RPGにおいても、ミューズは専用のキャラクターシートが用意されているくらいに、詳細に設定ができますよ。
 それらがどうアレンジされているのか、ぜひご注目ください。

 朱鷺田祐介氏が関わった最新の仕事としては、『「メイキング・オブ・アサシン クリード 15年の軌跡』(著者:アレックス・カルヴァン&ユービーアイソフト、翻訳:朱鷺田祐介・岡和田晃ほか、翻訳・用語監修:武藤陽生)がグラフィック社から10月10日に発売となります。
 ステルスゲームの傑作『アサシン クリード』について、前身たる『プリンス オブ ペルシャ』から、最新作の『アサシン クリード ミラージュ』まで、豊富なインタビューと美麗なヴィジュアルで紹介し尽くすもの。
 詳しくは、4Gamer.netの紹介記事をご覧ください。
https://www.4gamer.net/games/656/G065625/20230926025/

 『エクリプス・フェイズ』については、「Role&Roll」で積極的なサポートが行われており、9月末に発売されたばかりの「Role&Roll」Vol.226では、なんと昨今話題の「ソロジャーナル」として『エクリプス・フェイズ』世界を表現した「タコ型義体着装記」(著:岡和田晃、監修:朱鷺田祐介・待兼音二郎)が掲載されております。
 アナログゲームの商業サポート書籍にソロジャーナルが載るのは、おそらく初かと。
 FT書房の『ローグライクハーフ』がお好きな方は、きっとソロジャーナルにも興味を持っていただけると思います。単体でプレイできますので、どうぞお愉しみください。

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『エクリプス・フェイズ』シェアード・ワールド小説「かっこいい彼女 ~12.1秒の恋物語~」
 朱鷺田祐介

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小説本文はこちら↓

https://prologuewave.club/wp-content/uploads/2014/12/kakkoiikanojyo_tokitayuusuke.pdf


初出:「SF Prologue Wave」
https://prologuewave.club/archives/4660

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