月刊アナログゲーム情報書籍「Role & Roll」Vol.190「『エクリプス・フェイズ』GMガイド SF-RPGなんてこわくない!~セッションの前に」

文:岡和田晃(『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム)、監修:朱鷺田祐介(スザク・ゲームズ)、待兼音二郎(『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム)

 岡和田晃
 「Role & Roll」(アークライト/新紀元社)は、会話型ロールプレイングゲーム(テーブルトークRPG、TRPG)や、ボードゲーム、カードゲーム等のアナログゲーム(電源を使わないゲーム)を扱う月刊総合情報書籍です(2003年創刊)。 毎号、プロとして活躍中のゲームデザイナーやライターにより、様々なゲームの紹介やサポートがなされています。「SF Prologue Wave」でも、「Role&Roll」掲載の『エクリプス・フェイズ』関連記事を、継続的に紹介して参りました。
 「Role&Roll」にはこれまで、『エクリプス・フェイズ』のルールブックを購入したはいいが、どう遊べばよいかわからない方のために、すぐに遊べる入門用のシナリオが掲載されてきました。いずれも3時間程度の比較的短い時間で遊べる親切設計となっています。 コロナ・ウイルス禍で、オフラインでのRPGが遊びづらくなっていますが、もともと『エクリプス・フェイズ』はオンラインで遊びやすい設計となっておりますので、いずれのシナリオも容易にオンラインでプレイすることが可能です。 Vol.143~187掲載のシナリオも、すでにSF Prologue Waveで紹介済みですので、バックナンバーをご確認ください。Vol.179、Vol.188には追加データ・設定やシナリオソースがVol.189は具体的なシナリオ・デザイン指南が載りました。 そしてVol.190は、『エクリプス・フェイズ』の具体的なゲームマスター・ガイドとなります。記事の表題は、原作:山本弘・作画:こいでたくの名著『RPGなんてこわくない!』へのオマージュです。
 『エクリプス・フェイズ』のGMをやってみたいが、どうにも自信がない!? そんな君に朗報だ。本当の基礎から、長年の経験で培われたマスタリング・ガイドの登場! コツは、参加者のSFやTRPG観をうまくすり合わせることだ。
 今回の記事は、SF初心者やTRPG初心者を相手にして『エクリプス・フェイズ』をプレイする際に、そのまま用いることができる実用性の高いものになっています。 どうも、『エクリプス・フェイズ』はハードルが高いTRPGだと思われることが多いようです。TRPGファンは「SF警察」が怖く、SFファンはゲームへ苦手意識がある人もいる……というわけでして、両方の要素がある『エクリプス・フェイズ』をどうやって初心者とプレイするか、というのは、私にとっても積年の課題で、現場での試行錯誤を重ねてきました。 2011年から9年近く、GM経験を三桁は重ねてきた結果、見えてきたコツというものがあるのですね。それを言語化してみた、というのが今回の記事になるわけです。 ここに書いたことはすべて、私が各種イベントで見知らぬ方を相手にゲームマスターをした際に使った実践テクニックですから、役に立つこと間違いありません。 とりわけ、会心の出来と言えるのが、セッションでそのまま使えるEPの世界観を簡潔に表現した読み上げ文を収録している、ということです。私は少なく見積もって五百人を超えるプレイヤーたちに、実際にこの読み上げ文を使ってきました。 そこから、本記事に収めたサンプル・キャラクターの読み上げ用紹介文に移行することで、ゲーム・セッションへの導入がスムーズに進められるように工夫しています。本記事を活用することで、導入時の負担は大きく軽減されるはずです。ぜひご購入ください!

 「SF Prologue Wave」の小説を読んだら、ぜひ、実際に『エクリプス・フェイズ』世界に飛び込んでみましょう! あなたのクリエイティヴィティが、さらに刺激されること、間違いありません。