『月刊アナログゲーム情報書籍「Role & Roll」Vol.146「『エクリプス・フェイズ』入門シナリオ ザ・ゾーン:失われたモスク」』

執筆:朱鷺田祐介(スザク・ゲームズ)、協力:岡和田晃、待兼音二郎(『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム)

 岡和田晃

 「Role & Roll」(アークライト/新紀元社)は、会話型ロールプレイングゲーム(テーブルトークRPG、TRPG)や、ボードゲーム、カードゲーム等のアナログゲーム(電源を使わないゲーム)を扱う月刊総合情報書籍です(2003年創刊)。
 毎号、プロとして活躍中のゲームデザイナーやライターにより、様々なゲームの紹介やサポートがなされています。
 「SF Prologue Wave」でも、「Role&Roll」掲載の『エクリプス・フェイズ』関連記事は、継続的に紹介して参りました。

 今回ご紹介する「Role&Roll」Vol.146では、『エクリプス・フェイズ』入門シナリオ「ザ・ゾーン:失われたモスク」が掲載されています。
 「Role&Roll」にはこれまで、Vol.92からの体験版や、「エントリー・ミッション」という有名SF作品へのオマージュを含んだシナリが掲載されてきました。
 その流れを汲み、Vol.143掲載の「スパイダー・ローズの孤独」はブルース・スターリングの『蝉の女王』をイメージしたもの。
 Vol.144掲載の「スカイ・アーク・クライシス」は、マイクル・クライトン原作のSF映画『ジュラシック・パーク』へのオマージュでした。
 Vol.145の「女博士エヴァ・イオネスコの受難」はうって変わって一人用のシナリオ。ゲームブックのように遊びながら、自然にルールが習得できるスグレモノでした。

 今号の「Role&Roll」Vol.146に掲載される「『エクリプス・フェイズ』入門シナリオ ザ・ゾーン:失われたモスク」は、火星のティターンズ検疫ゾーン(TQZ)、通称「ザ・ゾーン」を舞台にしたシナリオです。
 「ザ・ゾーン」とは、未訳シナリオ「ゾーン・ストーカーズ」の舞台でもあります。ここは“大破壊(ザ・フォール)”以前に、もっとも植民が進んでいた場所であり、それゆえティターンズの攻撃がもっとも激しかった場所です。
 今では侵入が禁止されていますが、なかには危険なウォーボットやナノスウォームが徘徊していると噂されます。そんな危険地帯で、スリルたっぷりの冒険が繰り広げられるのです!

 今回の記事はゲームのシナリオだけではなく、未訳サプリメント『Sunward』から舞台となる「ザ・ゾーン」の設定が抄訳されており、地図まで付いているので、この記述を参考にオリジナルのシナリオや小説を書いてしまうことも可能かと思います。

 シナリオの内容はシンプルですが、「Role&Roll」Vol.144の「スカイ・アーク・クライシス」の設定とリンクする部分があり、初心者GMが続けて遊ぶのにうってつけでしょう。

 「SF Prologue Wave」の小説を読んだら、ぜひ、実際に『エクリプス・フェイズ』世界に飛び込んでみましょう!
 あなたのクリエイティヴィティが、さらに刺激されること、間違いありません。

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