『月刊アナログゲーム情報書籍「Role & Roll」Vol.178「『エクリプス・フェイズ』シナリオ 因縁のダークキャスティング」』

文:岡和田晃(『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム) 監修:朱鷺田祐介(スザク・ゲームズ)、待兼音二郎(『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム)

 岡和田晃

 「Role & Roll」(アークライト/新紀元社)は、会話型ロールプレイングゲーム(テーブルトークRPG、TRPG)や、ボードゲーム、カードゲーム等のアナログゲーム(電源を使わないゲーム)を扱う月刊総合情報書籍です(2003年創刊)。
 毎号、プロとして活躍中のゲームデザイナーやライターにより、様々なゲームの紹介やサポートがなされています。「SF Prologue Wave」でも、「Role&Roll」掲載の『エクリプス・フェイズ』関連記事を、継続的に紹介して参りました。
 
 「Role&Roll」にはこれまで、『エクリプス・フェイズ』のルールブックを購入したはいいが、どう遊べばよいかわからない方のために入門用のシナリオが掲載されてきました。
 いずれも3時間程度の比較的短い時間で遊べる親切設計となっています。Vol.143~177掲載のシナリオも、すでにSF Prologue Waveで紹介済みですので、バックナンバーをご確認ください。

 今回ご紹介するのは、Vol.178掲載の「因縁のダークキャスティング」です。今回のイメージ・ソースは、目下話題を集めている劉慈欣の『三体』としました。『三体』は、アレステア・レナルズやチャールズ・ストロスなどイギリスのニュースペースオペラに倣ったかのような展開が興味深いのですが……。
 今回は、そこから得た着想を受け、これまで「Role&Roll」ではあまり正面切って扱ってこなかった“代理人(ファクター)”との邂逅をテーマに据えてみました。『Firewall』(未訳)より「オペレーション・ビネガー」の抄訳、また『X-Risks』からの抄訳も載っています。
 もう1つのテーマはエゴキャスティングです。非合法のエゴキャストを闇通信(ダークキャスト)と言いますが、それに関する運用スキルが今回のシナリオを通して身につくよう、工夫しております。関連した情報を『Firewall』から抄訳いたしました。
 「Role&Roll」Vol.104掲載の「サイレント・バベル」でも扱ったザ・ロング・アレイも序盤の舞台になっています。

 テストプレイの様子と、テーブルゲームファンフェスタ2019でのお披露目の様子を、Twitterの引用にてご紹介いたします。

 「SF Prologue Wave」の小説を読んだら、ぜひ、実際に『エクリプス・フェイズ』世界に飛び込んでみましょう!
 あなたのクリエイティヴィティが、さらに刺激されること、間違いありません。

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