執筆:岡和田晃(『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム)
岡和田晃
「ナイトランド・クォータリー」(アトリエサード/書苑新社)は、幻視者のためのホラー&ダークファンタジー専門誌と銘打っており、前身たる「ナイトランド誌」(トライデントハウス)のコンセプトを引き継ぎ、海外の優れた幻想文学やSFを精力的に日本へ翻訳・紹介しています。
「SFセミナー2017」でも例年通り「ナイトランドの部屋」が催されるなど、SF系イベントの露出も多い媒体です。
さて、この「ナイトランド・クォータリー」Vol.6には、ケン・リュウによる『エクリプス・フェイズ』小説「しろたえの袖(スリーヴ)――拝啓、紀貫之どの」(翻訳:待兼音二郎、監修&解説:岡和田晃)が掲載されました。(https://prologuewave.club/archives/5852)
2017年4月22日~23日に横浜市開港記念会館で開催されたSFコンベンション「はるこん2017」では、「はるこんで新世紀のポストヒューマンRPG『エクリプス・フェイズ』を体験しよう!」という企画が実現になりました。
ここではゲームの体験のほか、22日にはケン・リュウ氏とのトークイベントも実現しました。その模様を具体的に紹介している次第です。『エクリプス・フェイズ』の世界観解釈に役立つのみならず、広くSF論、文学論としても興味深い内容かと思います。
また、『エクリプス・フェイズ』に限らず、はるこんにおけるケン・リュウの出演パネル等の全体像については、立原透耶氏による「はるこん2017でケン・リュウに会ったのだ」と題したレポートに詳述されています。
その他、「ナイトランド・クォータリー」Vol.09では、遠藤裕子氏によるE・L・ホワイト「アーミナ」の翻訳、安田均氏、岡和田晃がそれぞれE・L・ホワイト論を寄せるなどしており、充実した内容になっています。ぜひお読み下さい!
SFコンベンションはるこん。ケンリュウさん、速水螺旋人さんの共通項にTRPGがあります。雑誌ナイトランドクォータリーにTRPGエクリプスフェイズのアンソロジー短編が掲載されています。はるこんではエクリプスフェイズの企画も設けます。ナイトランドクォータリーも会場で手に入ります。 pic.twitter.com/vzg0uFUPIP
— kurakata kouji (@noranoran) 2017年2月24日
関内の横浜開港記念館の「はるこん2017」で、ポストヒューマンRPG『エクリプス・フェイズ』企画は、無料で、はるこん登録者以外の方も参加できます。1時間程度から体験できます。翻訳に朱鷺田祐介、待兼音二郎、岡和田晃が親切丁寧にレクチャーします。ぜひぜひ、お気軽にお越しください! pic.twitter.com/s3vgZUQiGg
— 岡和田晃_新刊SF・幻想文学・ゲーム論集 (@orionaveugle) 2017年4月22日
はるこんの企画のすごいところは、「宮内悠介さんの作品大好きです。全部買いました。片理誠さんの作品も知ってます」とか、「いま、上田早夕里『リリエンタールの末裔』読んでます」言ってくれる人が、サラッと『エクリプス・フェイズ』を遊びに来てくれることですね。ちなみに、どちらも女性でした。
— 岡和田晃_新刊SF・幻想文学・ゲーム論集 (@orionaveugle) 2017年4月23日
はるこんの『エクリプス・フェイズ』のセッション光景。 pic.twitter.com/bLBFqz66wN
— 岡和田晃_新刊SF・幻想文学・ゲーム論集 (@orionaveugle) 2017年4月23日
はるこんの「エクリプス・フェイズの部屋」企画で、ケン・リュウ氏を呼び、EP小説の話を聞く。なんと、ケン・リュウ氏が「シャドウランが大好きでね、昔、ずいぶん遊んだよ」と言い出し、EP翻訳チーム全員が悲鳴を上げる。 https://t.co/xD8tAYTlSv
— 朱鷺田祐介 (@TokitaSuzakuG) 2017年4月22日
はるこん終了。『エクリプス・フェイズ』企画にご来場いただいた方、興味を持っていただいた方、本当にありがとうございました。なお、英語圏のSF雑誌「LOCUS」に取材をいただきました。 pic.twitter.com/YOHpuRluuq
— 岡和田晃_新刊SF・幻想文学・ゲーム論集 (@orionaveugle) 2017年4月23日
今日ははるこんに行ってきて、エクリプスフェイズ体験にしてきました。岡和田さんGMで丁寧に解説やらを交えながら、チャイナマフィア三合会との陰謀渦巻くアクションアリのシナリオ一本、朱鷺田先生GMの、漂流する旧時代の宇宙船内部の探索物一本。待兼さんに丁寧にリソースやらアシスト頂き堪能→
— セレンシア (@ilphelkiir) 2017年4月23日
はるこん楽しかった!SFの奥深さを改めて感じた2日間。まだまだ浅い・知らない知識がいっぱいあることに気づかされ、普段読まない新しいジャンルに挑戦するいい機会を得た。ポストヒューマンは深めたいしパラノーマルロマンスはこれから読み込みたいジャンル。
— カノ (@southerncross_) 2017年4月23日
はるこんに参加したら読んでみたい本が増えただけでなくやってみたいことも増えた。
— カノ (@southerncross_) 2017年4月23日
はるこんで体験したエクリプス・フェイズの小説 しろたえの袖 を読んだ。あの壮大な世界観と膨大な情報を短編にぎゅっと凝縮し、エッセンスを味わえる作品。用語を注釈付でかなり親切に解説してくれているので有り難い。著者のケン・リュウ自身もTRPGプレイヤーだったそう。興味深い事実。
— カノ (@southerncross_) 2017年4月24日
「SF Prologue Wave」の小説を読んだら、ぜひ、実際に『エクリプス・フェイズ』世界に飛び込んでみましょう!
あなたのクリエイティヴィティが、さらに刺激されること、間違いありません。