文:待兼音二郎(『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム)、監修:朱鷺田祐介(スザク・ゲームズ)、岡和田晃(『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム)
岡和田晃
「Role & Roll」(アークライト/新紀元社)は、会話型ロールプレイングゲーム(テーブルトークRPG、TRPG)や、ボードゲーム、カードゲーム等のアナログゲーム(電源を使わないゲーム)を扱う月刊総合情報書籍です(2003年創刊)。
毎号、プロとして活躍中のゲームデザイナーやライターにより、様々なゲームの紹介やサポートがなされています。「SF Prologue Wave」でも、「Role&Roll」掲載の『エクリプス・フェイズ』関連記事を、継続的に紹介して参りました。
「Role&Roll」にはこれまで、『エクリプス・フェイズ』のルールブックを購入したはいいが、どう遊べばよいかわからない方のために入門用のシナリオが掲載されてきました。
いずれも3時間程度の比較的短い時間で遊べる親切設計となっています。Vol.143~171掲載のシナリオも、すでにSF Prologue Waveで紹介済みですので、ご確認ください。
今回ご紹介するのは、Vol.172掲載の「宇宙アリーナ:血肉の美食」です。
木星トロヤ群のハビタット「パトロクロス」は、アリーナ闘技を眺めながら美食を堪能できる超高級リゾートですが、近頃感染報告が相次いでいるエクスサージェント・ウイルスの発生源はここではないかと睨んだファイアウォールは、PCたちのチームを調査のために送り込んだ。
……というシナリオです。今回のシナリオは、『エクリプス・フェイズ』が扱うSFホラーのなかでも、スプラッタ要素を含むブラックユーモアに挑んでいます。藤子・F・不二雄「カンビュセスの籤」、サキやロアルド・ダールらの〈奇妙な味〉、K・W・ジーター『ドクター・アダー』、そして『エクリプス・フェイズ』のシェアード・ワールド小説『After The Fall』に収められた「宇宙の片隅、天才シェフのフルコース」(アンドリュー・ペン・ロマイン、待兼音二郎訳で近刊「ナイトランド・クォータリー」Vol.16に掲載)の系譜に属する作品だと言えるでしょう。
ただし、プレイにあたっては、事前に卓の諒解をとるようにしてください。
未訳サプリメントの『X-Risks』より、フォモーリアンの設定の翻訳も付属しています。
「Role&Roll」Vol.172に『エクリプス・フェイズ』の入門シナリオ&運用ガイド「宇宙アリーナ:血肉の美食」が掲載されています。本作は、闘技と美食をテーマに、SFホラーのなかでもスプラッタ要素を含むブラックユーモアに挑戦しています。手軽に深い話ができますが、卓の同意を元にプレイして下さい。 pic.twitter.com/jDcR9zFGaK
— 岡和田晃_『骨踊り 向井豊昭小説選』 (@orionaveugle) 2019年2月6日
「SF Prologue Wave」の小説を読んだら、ぜひ、実際に『エクリプス・フェイズ』世界に飛び込んでみましょう!
あなたのクリエイティヴィティが、さらに刺激されること、間違いありません。