『月刊アナログゲーム情報書籍「Role & Roll」Vol.162「『エクリプス・フェイズ』入門シナリオ&運用ガイド 老いたる霊長類の星への挽歌」』

文:岡和田晃(『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム)、監修:朱鷺田祐介(スザク・ゲームズ)、待兼音二郎(『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム)

 岡和田晃

 「Role & Roll」(アークライト/新紀元社)は、会話型ロールプレイングゲーム(テーブルトークRPG、TRPG)や、ボードゲーム、カードゲーム等のアナログゲーム(電源を使わないゲーム)を扱う月刊総合情報書籍です(2003年創刊)。
 毎号、プロとして活躍中のゲームデザイナーやライターにより、様々なゲームの紹介やサポートがなされています。「SF Prologue Wave」でも、「Role&Roll」掲載の『エクリプス・フェイズ』関連記事を、継続的に紹介して参りました。
 
 「Role&Roll」にはこれまで、『エクリプス・フェイズ』のルールブックを購入したはいいが、どう遊べばよいかわからない方のために入門用のシナリオが掲載されてきました。
 いずれも3時間程度の比較的短い時間で遊べる親切設計となっています。Vol.143~160掲載のシナリオも、すでにSF Prologue Waveで紹介済みですので、ご確認ください。

 Vol.161に掲載された「宇宙要塞『神龍(シェンロン)』の悪夢」は、地球軌道上における(『エクリプス・フェイズ』世界の)中国軍の軌道要塞を探索する、という内容です。「神龍」は、未訳サプリメント『Sunward』に含まれた公式情報です。また、敵のデータも未訳サプリメント『X-Risks』からの引用です。抄訳もあるので、ミニデータ集として活用もできると思います。

 今回のVol.162掲載の「老いたる霊長類の星への挽歌」は、これまでの掲載作と比べて、少々異質なシナリオです。それは、非ファイアウォールのプレイヤー・キャラクター(PC)を扱った作品だからですね。PCたちは地球奪還派の活動家となり、かつて人類を救った英雄の遺体を探すため、廃墟やジャングルを冒険するという内容です。
 ファイアウォールではない、ということで、いたずらに難易度が高い印象を持たれる方がいるかもしれませんが、そうならないよう、随所に細かな工夫を施してあります。タイトルはジェイムズ・ティプトリー・ジュニアからですが、直接のイメージ・ソースはチャイナ・ミエヴィル『クラーケン』。『Panopticon』や『X-Risks』といった未訳サプリメントの抄訳も掲載されており、データ・ブックとしての性格もあります。
 NPCやラスボスの設定にはこだわりました。お愉しみいただけると確信しています。

 「SF Prologue Wave」の小説を読んだら、ぜひ、実際に『エクリプス・フェイズ』世界に飛び込んでみましょう!
 あなたのクリエイティヴィティが、さらに刺激されること、間違いありません。

 幸い、2018年4月29日に開催されるサークル幻界堂主催の『エクリプス・フェイズ』オンリーコンベンション第2回では、朱鷺田祐介と岡和田晃がゲストGMとして参加します。岡和田卓では、「老いたる霊長類の星への挽歌」を実際にプレイしますので、遊んでみたい方は、下記サイトよりお申し込みください。

第2回『ECLIPSE PHASE(エクリプス・フェイズ)オンリーコンベンション』

岡和田晃プロフィール