日本語版の発売が予定されている基本ルールブックやアナログゲーム専門情報書籍「Role&Roll」で連載されたサポート記事のほかにも、『エクリプス・フェイズ』はシリーズとして関連製品がいくつも存在しています。
本記事ではそれらを簡単に紹介していきます。「SF Prologue Wave」での『エクリプス・フェイズ』小説を読むためにも、こうした製品についての情報は役に立つことでしょう。いずれも2015年10月末日現在では未訳ですが、書籍版をネット書店や輸入ゲームを扱っているショップで、電子版をDrive Thru RPG等のオンラインストアで入手することができます。なお電子版ではルールブック等の小説やサンプル・キャラクターが別売りされていたり、HACK PACKという高解像度の画像データが封入されているヴァージョンもゲットすることができます。
紹介第1弾では、基本となる3製品を説明していきます。
●『エクリプス・フェイズ』クイックスタート・ルール
Eclipse Phase Quick-Start Rules
『エクリプス・フェイズ』の基本的な考え方と世界観や設定の紹介、簡易ルール、サンプル・キャラクター4体とシナリオMIND THE WMDがセットになったもの。英語版公式サイトから無料でダウンロードでき、これ単体で1~2回プレイすることができます。特徴的なのは、魂(エゴ)と義体(モーフ)を交換するという『エクリプス・フェイズ』ならではの冒険が、サンプル・シナリオの段階から体感できることでしょうか。
●『エクリプス・フェイズ』基本ルールブック
Eclipse Phase: The Roleplaying Game of Transhuman Conspiracy and Horror
世界観を紹介する小説LACK、世界の歴史・太陽系の基本情報・ハイパーコープや犯罪組織等の背景設定、キャラクター創造、サンプル・キャラクター、戦闘や技能に関するルール、義体や知性化種のデータ、装備やインプラントのデータ、超能力、ハッキング等に関係する技術設定、ゲームマスター用の裏情報やクリーチャー・データといったもろもろの情報が、ぎっしり詰まっています。A4ハードカバー、辞書のような文字サイズで400ページ近くと大著ですが、そのぶん充実度は保証。この1冊があればゲームがプレイできます。サイバーパンクやシンギュラリティSFへ関心がある方にもオススメ。
●『サンワード』
Eclipse Phase Sunward: The Inner System
基本ルールブックを補完するサプリメント(追加設定資料集)。小説MELT、水星・金星・地球・火星といった内惑星圏の詳細な背景設定、惑星連合や追加の義体・インプラント・サンプルキャラクターのデータが収められています。基本ルールブックと同じフォーマットで200ページ近くのボリュームを誇ります。内惑星圏はゲーム的に取り回しがしやすいので、基本ルールブックに馴染んだら、まず手を出すべき一冊なのは間違いありません。火星や金星を舞台にした「SF Prologue Wave」での『エクリプス・フェイズ』小説を堪能するためにも、ぜひ押さえておきたい一冊です。