「月刊アナログゲーム情報誌「Role & Roll」Vol.126掲載「センティネル・オペレーション・ガイド マインドハック(超能力と精神手術)」 文:朱鷺田祐介 協力:『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム

 岡和田晃

 「Role & Roll」(アークライト/新紀元社)は、会話型ロールプレイングゲーム(テーブルトークRPG、TRPG)や、ボードゲーム、カードゲーム等のアナログゲーム(電源を使わないゲーム)を扱う月刊総合情報誌です。
 毎号、プロとして活躍中のゲームデザイナーやライターにより、様々なゲームの紹介やササポートがなされています。
 Vol.120からは「センティネル・オペレーション・ガイド」と題し、『エクリプス・フェイズ』の基本的なコンセプトを紹介していきます。

 「Role&Roll」Vol.106までは「エントリー・ミッション」と題し、『エクリプス・フェイズ』世界の入門、あるいはゲーム・ファンへ向けたSFガイドを目指した記事が連載されていました。
 Vol.107から109までは、「リプレイ」の新シリーズ「月の熾天使~マーズ・サイクラーの帰還~」が連載されていました。
 「Role & Roll」Vol.110から119までは、『エクリプス・フェイズ』の世界観を紹介した「センティネルのためのワールド・ガイド『宇宙の歩き方』」が連載されていました……。

 Vol.120から始まった「センティネル・オペレーション・ガイド」は、いよいよゲームとしての『エクリプス・フェイズ』のルールを本格的に解説していくというものです。
 基礎からおさらいしていきますので、この号から読み進めていただいても、まったく心配ありません。

 ガイド役を担当するのは、ジーン・ハッカーのリャオ博士と、アシスタントの「美少女アイドル(笑)」アーニャ・Z。
 私たちが暮らす21世紀のラジオのごとき軽妙な掛け合いで、ルールのポイントが解説されていきます。
 そこにノリノリで突っ込んでいくのは、幼生成熟(ネオテニック)義体をまとったアーニャ・Z。

 「Role&Roll」のVol.120では、「センティネル・オペレーション・ガイド 冒険のはじまり(基本コンセプト)」として、『エクリプス・フェイズ』の基本コンセプトをご紹介いたしました。
 「Role & Roll」Vol.121では、「センティネル・オペレーション・ガイド センティネルになる(キャラクター)」として、『エクリプス・フェイズ』のキャラクター設計や種別についてご紹介してきました。
 「Role&Roll」Vol.122では、「センティネル・オペレーション・ガイド 行動の時だ(判定と技能)」では、『エクリプス・フェイズ』の行為判定と技能について、詳しく語ってきました。
 「Role&Roll」Vol.123と124では、「アクション!(戦闘)」。RPGでもっとも盛り上がる場面の一つ、戦闘について紹介しています。
 「Role&Roll」Vol.125の「メッシュ」では、『エクリプス・フェイズ』世界での情報通信システム、つまり特定の中心サーバーに依存しない分散型かつ網目状の相互接続ネットワークについてご紹介しました。

 今回のVol.126では、Psi(サイ)と呼ばれる超能力について解説します。
 スタージョンの『人間以上』や筒井康隆の『七瀬ふたたび』など、『エクリプス・フェイズ』ではSFにつきものの超能力も、バッチリとカバーされています。
 『エクリプス・フェイズ』の世界では超能力者はエイシンクと呼ばれます。エクスサージェント・ウィルスによってトランスヒューマンは怪物化しますが、ウィルスのなかでもワッツ・マクラウド菌株という突然変異体による悪影響では、怪物になることなく、逆に脳内の変容によって超能力に目覚める可能性があります。

 超能力はPsiと呼ばれますが、そのPsiについて、以下の項目では紹介されていきます。

 「エイシンク:超能力者たち」の項では……。超能力とは何かの概説、合成義体(シンセモーフ)が超能力を使用できないこと、ゲームとして超能力の使用するための条件、Psi-Chiというカテゴリの「認知増強/コグニティヴ・ブースト」、Psi-Gammaの「深層意識探査/ディープ・スキャン」といった事柄が解説されます。

 「異能の使用」の項では……。どうすれば異能を使えるのか、またプレイヤー・キャラクター以外の使うPsiについて、簡潔に説明されています。

 「精神手術」の項目では……。精神を改変し治療する技術、つまり魂(エゴ)の再プログラミングとも言うべき精神手術と、それによってできること(「心的治療」、「技能刷込」などなど)が解説とともに列挙されています。

 「加速する未来」の項目では、その他のSF的な未来像がゲーム的にどのように表現されているか、簡単に例示されています。

 この連載で語られるルール的な側面については、『エクリプス・フェイズ』を知らない方への紹介に役立つばかりではなく、「SF Prologue Wave」での『エクリプス・フェイズ』小説の基本事項解説としても使えること請け合いです。また、一連の記事では、本「SF Prologue Wave」の紹介が、毎号掲載されています。

 「SF Prologue Wave」の小説を読んだら、ぜひ、実際に『エクリプス・フェイズ』世界に飛び込んでみましょう!
 きっと、あなたのクリエイティヴィティが、さらに刺激されること、間違いありません。


※本シナリオにおいては、ロールプレイングゲームそのものの基本的な考え方については説明がなされていません。お手数ですが各種入門書やWebサイト等をご覧のうえ、ご参照いただけましたら幸いです。
 「Role&Roll Station」では、頻繁に『エクリプス・フェイズ』体験会が開催されています。参加費用は無料、SF初心者の方もゲーム初心者の方も、イチから丁寧にレクチャーいたしますので、ぜひご参加ください。

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