書名:『薫香のカナピウム』
著者:上田早夕里
出版社:文藝春秋
出版日:2015年2月9日
ISBNコード:4163942068
定価:1500円(税別)
※電子版も同月内に発売。
2011年から2014年にわたって、途中、休載を挟みながら執筆していた連載小説が、四六版の単行本として発刊されました。初出は Webマガジン「マトグロッソ」。単行本化にあたっては、若干のエピソードの追加と修正を行っています。
シンプルで古典的な内容のSF作品ですが、ファンタジー小説として読んで頂いても構いません。むしろ、そういう読み方のほうが相応しいような気もしています。ここ五年ほど、ある程度年齢を重ねた大人の登場人物が活躍する「人と社会との関わりを描くSF」を集中的に書き続けてきたので、この作品では、久しぶりに少女の日常生活と背後の風景を描くことに主眼を置きました。
日常といっても、物語の舞台となるのは、東南アジアの熱帯雨林をモデルとした架空の島、架空の文化圏です。私たちが過ごしている生活とは様々な部分が違いますので、そういう意味で、ファンタジー小説として楽しんで頂くのが一番よいと思います。
上田早夕里既刊
『薫香のカナピウム』