(イラスト:加藤木 麻莉)
・書名 :『深川霊感三人娘』
・作者名:井上雅彦
・出版社:廣済堂出版(廣済堂モノノケ文庫)
・出版日:2015年1月16日
・ISBNコード:978-4-331-61625-3
・値段 :667円+税
・深川の悪は絶対許さない! 私たち三人娘がやっつけてあげる!――新ヒロイン誕生!(帯ママ)
・内容情報(廣済堂出版サイトより)
「のさばる悪をなんとするっ! 時は文政。江戸・深川に、巷で噂の三人娘がいた。特殊な体質で、闇夜を歩き、霊と会話する船宿の娘・お満。予知能力を持つ美剣士・お倫。そして、妖怪たちを斡旋するという、世にも不思議な口入れ屋の祖父に育てられた娘・お涼だ。それぞれ異なる〈ちから〉を合わせ、許せぬ悪に立ち向かう。愉快、痛快、ファンタスティックな妖怪時代劇。ここに開幕!」
・目次構成
序話 これが噂の三人娘
第一話 屋敷にまねく長い首
第二話 飛んで火にいる冬の悪
第三話 櫻も嵐もあやかし稼業
第四話 化かし化かされ夏芝居
・作者からのコメント
妖怪あり、チャンバラあり、人情あり、恋愛あり、火事と喧嘩あり、宵越しの銭は持たなくもあり、捕り物あり、裏稼業あり、お荷物小荷物あり、家族愛ありと、なんでもありの大江戸エンターテインメント。どうぞ、ご贔屓に!
……というのが、Facebookで公開した作者コメントです。
主人公は、スーパーな活躍をしてくださる若い娘たちなのですが、実は、脇役のおっさんおばさんをはじめ、いろんな年代の人たちの「かっこよさ」を出そうと思っています。良い味が出せていればいいんですが。
キイとなる人物で、ありとあらゆる妖怪を扱う口入れ屋が出てきますが、《異形コレクション》の元締としての経験が少しは生かせたのかもしれません。
調子に乗って、ついでにいわせて戴ければ、耽美なアート系ホラー短篇の井上が江戸時代劇を書くイメージがあまり湧かないなどと(^_^;)、編集者の皆さんにも言われたりもするのですが、井上のデビュー長篇『異人館の妖魔』は、伝奇時代小説でした。――もう二十五年前に書いていたこのデビュー作は、シーボルトの架空の学術書『日本妖怪誌(ファンタズマ・ヤポニカ)』を巡って、長崎に吸血鬼ハンターが現れるという、確かにとってもマニアックな物語でしたが、実は、このポップな新刊『深川霊感三人娘』と同じ時代の話。じっくりとリンクしていく予定なのです。
井上雅彦既刊
『深川霊感三人娘』