(PDFバージョン:tuyoionnna_makinoosamu)
さわたまき~!
何を叫んでいるのか良くわからないと思いますが、とりあえずプレイガールだのプレイガールQだのと聞くと、ヰタ・セクスアリス的な郷愁気分に浸ってしまう牧野でございます。
ほとんどの方がぽか~んであろうけれども、かまわないのである。そうである。とうとうその日がやってきたのである。
強い女祭り開催だ!!
ひゃっは~!
気分は調子にのってる時の北斗の拳の悪役ザコキャラである。たとえ次の瞬間に頭を爆発させて死ぬのであったにしても、この瞬間は大はしゃぎなのである。
さて、実はホラーと強い女は非常に親和性が高い。ホラーに出てくる怪物怪人殺人鬼が襲うのはたいてい女性だからだ。スクリームクイーン(絶叫女王)という言葉があるように、悲鳴を上げ最後まで逃げ惑うことになる人物は、まず間違い無く女性だ。特に殺される人数をカウントするようなスプラッターホラーで最後に残るのは百パーセント女性だと言ってもいいだろう。
最後まで逃げ延びるということは、簡単には殺されないということで、作劇上どうしてもある程度は強い女でなければならない。
もちろん運だけを味方にただただ逃げまわり、最後は誰か男の人が助けに来るというタイプのものもたくさんある。しかしある時期から、女性も生き延びるために必死に抵抗するようになった。そのほうがリアルな時代に突入したのだ。
私の記憶の中で、最も古い反撃の女王は『十三日の金曜日』に出てきたアリスである。
いよいよ大詰め、アリスの目の前で犯人が正体を明かすと、彼女はいきなり暖炉の火かき棒で殺人鬼をメッタ打ちにする。殴るだけ殴ったらアリスは悲鳴を上げて逃げ出し、ムクリと起きた殺人鬼は後を追う。すると今度は薪で股間を一撃。ひるんだ隙に顔面を強打し殺人鬼を倒す。そしてまた悲鳴を上げて逃げ出すのだ。ここらへんで諦めればいいのに、またムクリと起き上がった殺人鬼は後を追う。ちなみにここまで殺人鬼はずっと素手だ。
さすがにそのままでは駄目だと思ったのだろうか。途中でようやく大鉈を手にした殺人鬼は、納屋にアリスを追い詰める。が、アリスはフライパンで反撃。殺人鬼は鉈を弾き飛ばされたばかりか、後頭部をフライパンでぱこーんと強打され、血を流して失神する。
頼むからここで殺人鬼を縛りつけて、平和に解決してやれよアリス、と思う私を尻目に、何故かアリスはそのままそっと部屋を出ていくのである。
案の定またまた殺人鬼は起き上がり、最後は砂の岸辺で取っ組み合いの大喧嘩。互角に戦い抜いたアリスは、相手から取り上げた大鉈で殺人鬼の首を叩っ斬る。
トム・サヴィーニ制作の、これでもかというリアルな断面を見せて首は千切れ頭は吹き飛ぶ。
念の為に説明しておくと、最初の『十三日の金曜日』に不死身の怪物ジェイソンは出てこない。殺人鬼はただの生身の人間である。しかもマッチョな大男ですらなく、体力的にも体格的にもアリスと変わらないのだ。これはもう相手が殺人鬼という名目がなければ問答無用の過剰防衛である。
私が無茶苦茶な勢いで反撃する強い被害者女性を見たのはこれが始めてだ。
ホラーにおける強い被害者側女性の定番といえば、『エイリアン』のリプリーだろうか。監督はリドリー・スコット。つい先日同監督の手により『エイリアン』の前日譚となる3D映画『プロメテウス』が公開されたばかりだ。あまり『エイリアン』の名を出さずに宣伝してたようではあるが。
『エイリアン』シリーズはスピンアウト作品を別にすると全部で四作作られている。そしてシリーズ全編にシガニー・ウィーバー演じるリプリーが出てくる。つまりリプリーはずっと被害者になっているということで、ダイハードばりに運が悪いと言えよう。
さすがに長年被害者を続けているせいだろうか、回を追うごとに彼女はたくましく、というかごつくなっていくのだ。ジャン=ピエール・ジュネ監督による傑作『エイリアン4 Resurrection』ではもうほとんどエイリアンとタイマンを張っている。もしエイリアン5があったら、素手で殴り合い互いに力尽きて草原に横たわり、空を見上げながら「おまえもやるな」と友情を誓い合うに違いない。
『エイリアン』を見てもわかるように、SFホラーは特に強い女と相性が良い。たとえば『ターミネーター』のサラ・コナーズ。
シリーズ1、2はアーノルド・シュワルツェネッガーの出世作でもある。だが未来の息子を守るために殺人機械ターミネーターと知恵と力と勇気を武器に戦うサラはそれ以上に魅力的だ。
三作目では残念なことにサラはすでに死んでいる。さらには(しゃれじゃないよ)二作目で美少年だった彼女の息子ジョンが、一体どういう生活を送っていたのだという容貌の変化を遂げていた。それだけが原因であるとは言わないが、3作めは何かと評判が悪い。
ところが私はこの映画がかなり好きなのだ。
強い女がいないのに?
ノーノーノー(ぴんとたてた人差し指を左右に振っております)。
サラの不在を埋め、強い女枠に入ってきたのはモデル出身のクリスタナ・ローケンが演じる女性型ターミネーターT-X。シュワルツェネッガーと戦う悪役である。
すんごくクールな美しき女サイボーグとマッチョ代表シュワルツェネッガーが、男子便所の中で便器で殴り便器に頭を叩きつけ便器を壊しまくる。最終的に便所崩壊にいたる機械同士ならではのとんでもない死闘は見所満載だ。是非そこだけでもご覧いただきたい。
何故か四作目はとんでもなく男臭い映画だった。えっ、それどういうことよ。強い女のシリーズじゃなかったの? 看板に偽りありだよ、金返せ! などと脳内でクレームを出しまくっていた皆様。ご安心ください。なんとその間にテレビシリーズ『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』というものが制作されていたのです。これには少女型ターミネーターTOK715とレナ・ヘディ演じるサラ・コナーも出てくる。強い女祭り状態なのだ。もしいろいろと余裕があればレンタル店で探し出してご覧になってくださいまし。
ここまで読んで、あれれ、あの作品はどうなってんだよと思っているあなた。
私がアレを外すわけがないじゃないですか。
強い女のSFホラー映画といえばこれ。『バイオハザード』のシリーズでございますよ。
ポール・W・S・アンダーソン監督が、ゲーム版にない映画オリジナルのキャラをつくり主役としたことで、完全に戦う強い女映画になったのが実写版バイオハザードだ。
ミラ・ジョボビッチ演じるアリス(あっ、ここでもアリスだ)という最強ヒロインは、三角蹴りでゾンビ犬ケルベロスを倒し、素手でゾンビに圧勝する。そういえば確か強い女に注目して書かれたこの映画のノベライズがあったよなと思ったら、書いているのは私でしたよ、わはははは。
それはそれとして第一作目はお気に入りのサブマシンガンはMP-5のリアル強い女ミシェル・ロドリゲス姐さんも登場。強い女だらけの映画となっているので見て損はない。二作目『バイオハザードII アポカリプス』三作目『バイオハザードIII』とアリスはどんどん強くなり、超能力にまで覚醒して無敗無敵の超人と化す。『バイオハザードIV アフターライフ』では、そんなアリスのクローンによるアリス百人隊が東京の地下にあるアンブレラ社本部を襲撃するという、見せ場だらけのアクションシーンも見ることができる。
さらにさらに、バイオシリーズはアリスの相棒もみんな強い女なのだ。一作目はミシェル姐さん演じるレイン。二作目はゲーム版そのままのジル・バレンタイン。三作目はクレア・レッドフォード。四作目も再びクレア。出番は少ないがジルも登場している。
強い女映画としてのバイオハザードシリーズは、最新作『バイオハザードV リトリビューション』の劇場パンフでもっと詳しく解説してある。興味がある人は映画館で購入してください。ええと、その記事を書いているのは、あれ、私じゃないか。わはははは。
ついでに言ってしまえば、今話題のフルCG長編映画『バイオハザード ダムネーション』のノベライズを書いているのも牧野である。こちらの方は熱い男たちの物語が中心なのだが、世界最強であり、なおかつ美しすぎる女性大統領スベトラーナ対エイダ・ウォンという魅力的な女対決も見ることができる。書店で手にしてみるか、あるいは映画館でご覧ください。いやもうほんとにあからさまな宣伝です。
私の強い女好きは昔からだが、これは恋人にしたいとか結婚したいというような対象ではなく、崇拝に近い憧憬の対象なのだ。だから倫理にも道徳にも無関係、善悪の区別すらなく、ただただ気高い魂の持ち主であることが強い女の第一条件だ。そしてそれが気高い魂の持ち主であるがゆえに肉体的にも強い、というのが一番大事なのだ。
心身ともに手強い女。
それが理想的な〈強い女〉である。
こういった精神的にも肉体的にも強い女をとことん追求していくと、サイボーグや超能力者やエイリアンとの混血やら、吸血鬼や半獣人などの怪物的なものへと発展していく。
それは、どうしても男よりは劣る肉体に説得力を持たせるための工夫の現れなのだろう。
こちら方面にどんどん進化させていくと、たとえばスピーシーズシリーズや富江シリーズ、リングの貞子に呪怨の伽椰子と強烈個性の怪物女たちがホラー界には山ほどいる。
ここではその代表として、特殊美女としかいいようのない強くて怖くて可愛い女性キャラを紹介しよう。タイトルがまんま『コワイ女』というオムニバスホラーの中の一編、鈴木卓爾監督の『鋼』。この短編に出てくる鋼ちゃんが素晴らしいのだ。
自動車修理工場で働く青年が、社長から妹とデートしてやってくれと頼まれる。車も貸してやると言われ断りきれず当日社長の家に行くと、そこにいるのは薄汚れた麻袋で上半身がすっぽり包まれている人物だ。ミニスカートから白い脚がにゅっと出て赤いハイヒールを履いている、その美しい脚だけが鋼が女性であることの証明だ。
鋼をよろしく頼むよと社長に肩を叩かれ、気弱な青年はこれなんですかとも聞けずデートに出かける。
この鋼ちゃん、一言もしゃべらないがじっとしているとスカートからバッタが這い出してくるわ、突然走りだすわ、走ると工具箱をゆすったようなガチャガチャという音がするわ、急にはしゃいでスキップするわ、あげくに川に落ちて流される。何故か流されている間は小鳥のように鳴いている。で、濡れた彼女を着替えさそうと青年は自分の下宿に連れてくるのだが、思い切り足蹴にされ、鼻血が流れると鋼はそれを脚の親指ですくいとって窓ガラスに「もっと」と書く。誘われているのかと彼女にむしゃぶりつき、ちょっといい感じになった青年が、つい鋼ちゃんの袋の紐を引っ張ると、中から内臓がぼたぼたと落ちてくる。えっ、と絶句する青年の前で鋼ちゃんは絞め殺される牛みたいな声をあげながら大暴れ。部屋の中をめちゃくちゃにする。
怪物としか言いようがない鋼ちゃんだが、やたらエロティックで暴力的(吹き矢で攻撃してくる)でしかも可愛らしい。
この異形の女のおもしろさは、是非作品そのものを見て確かめて欲しい。
『コワイ女』というオムニバスタイトルから「本当に怖いのは人間の心なのです」などと締めくくりそうな現実的な怖い女の話ばかりかなと思うかも知れないが、収録されている三作品すべてが、そういう事とは正反対の方向を向いている楽しいホラー短編集だ。雨宮慶太監督の『カタカタ』は怪物の造形と動きが素晴らしく恐ろしいし、豊島圭介監督の『うけつぐもの』はじわじわとくる正統派の怪異譚だ。見て損はない。
話をぐんと戦う強い女の方向へ引き戻そう。
アメリカの強い女と言えば、プレイメイトに代表されるピンナップガール、ボン、キュッ、ボンのグラマラスなお姉さまが王道だ。お子様向きのアメコミのヒロインからして、ワンダーウーマンの昔から半裸のグラマー女性なのだ。大人がビールを飲みながら鑑賞する強い女アクションといえば、当然「巨乳と機関銃」という組み合わせになる。戦う女をビールのつまみ程度に扱うそんなB級アクションの代表といえばピカソ・トリガーのシリーズだ。アンディ・シダリス監督のぬるいアクションとぬるいエロは、何をしていても邪魔にならない環境ビデオに最も近いエロティックアクションだが、それ故に巻を重ね、なんと六作も作られている。
同じ巨乳美女でも格が違う巨乳金髪の老舗スーパープレイメイトのパメラ・アンダーソンは、そんな女アクションものの重鎮である。TVシリーズ『VIP』でのコミカルな演技も見逃せないが、ここではやはり2017年の独裁国アメリカを舞台にした近未来SFアクション『バーブ・ワイヤー ブロンド美女戦記』を推したい。アメコミを原作にしたこの映画は、「カサブランカ」を下地にした脚本もしっかりとしており、パメラ姐さんによるアクションも冴えに冴えている。
叶姉妹的なゴージャス・サイボーグはこうしてアメリカから量産されているのだが、ゴージャスボディによる見世物的キャットファイトの総本山と言えばなんといってもラス・メイヤー作品だろう。特に『ファスター・プッシーキャット!キル!キル! 』に登場する美女は、みんな顔が三つあるのかと勘違いしそうな大巨乳の持ち主だ。しかも人殺しも表情ひとつ変えずに行う悪女ばかり。そんな三人の女たちが、心身ともにフリーキーなソフト版悪魔のいけにえみたいな親子と金のために醜いいさかいを続ける、ぱっさぱさの乾燥しきった強い女映画だ。できたらどこかで見て欲しいが、なかなか入手は難しいかもしれない。それなら完全にラス・メイヤーオマージュ作品である『ビッチスラップ 危険な天使たち』を探してみてはいかがだろうか。現金至上主義の三人の悪党美女が金をめぐって砂漠で戦う構成はまるでおんなじ。女子高生の制服を来た日本人役の変態少女が殺人ヨーヨーを武器に襲ってきたりとバカ度はかなりグレードアップしている。
ラス・メイヤー作品を引き合いに出さなくても、強い女はしばしば悪女として描かれる。
そういった強くて怖くて悪い女の最高峰は1993年のアメリカ映画『蜘蛛女』に出てくるモナだ。
今でいうサイコパスであるモナはその美貌を生かし裏切り脅迫殺人と、八犬伝の船虫も真っ青のなんでもありの大悪党だ。しかもいざとなると狐のように自ら片腕を切り落として逃げだすというほとんど怪物だ。何しろ日本公開時のキャッチフレーズが「愚かな男の死骸がゴロゴロ」である。これ以上の悪党美女はなかなか現れていない。
さて、ここまで紹介してきた女たち、バイオハザードのアリスもサラ・コナーズもリプリーも、金髪巨乳のプレイメートたちも、みんな成人女性だ。
当然のことで、幼女にそんな格好をさせたらすぐに捕まる。
だが日本ではアニメの影響なのか、戦う女が「戦闘美少女」であることが多い。ハリウッド製の強い女と比べ、五歳から十歳年齢が低い。いや、べつに集計したわけではないけれど。
戦う強い少女という日本の伝統技の中では、テレビシリーズ『天然少女萬』が素晴らしい。
三池崇史監督がこしばてつやのコミック『天然少女萬』を実写化したこの作品は、少女たちによる、ちょっとおしゃれな『ガキ帝国』であり、『池袋ウエストゲートパーク』の血生臭い先駆的作品だ。主役の松田純以外ほとんど名前も知らないグラビアアイドルを大量に投入し、陰鬱なのに馬鹿馬鹿しい世界観の中で戦う少女たちによる格闘技合戦はやたら楽しい。どんな要求でも確実にこなす職人三池崇史の面目躍如だ。
最近こういう格闘技系女子でかつての志保美悦子のポジションを追いかけているのが、リアル格闘少女武田梨奈だ。十歳から続けている空手は琉球少林流空手道月心会黒帯の腕前だ。本格的に強い女性なのだけれど、個人的にはなんだか顔が「ごめんなさい」って言ってるような気弱さを感じさせるのですよ。(あくまで個人的感想です)。
なので私としてはデッド寿司で評価されているように、コメディエンヌとして頑張って欲しい。古代少女隊ドグーンVのドロちゃんも良かったから、コメディ+井口昇監督方面が吉かもね。
戦闘少女はもちろん日本の専売特許ではない。
まずは『キック・アス』のヒットガールだ。殺しの技をすべて父親から学んだ天性の殺人者である十四歳の少女って、設定だけでぐっとくる人は多いと思う。悪い奴らの本拠地に殴り込みをかけるあのシーンは(是非見てください)死ぬほどカッコイイ。ちなみにヒットガールを演じたクロエ・モレッツはリメイク版の『キャリー』でキャリーを演じているらしい。同じ血みどろでもこちらは被害者。
次はタイ映画『チョコレート・ファイター』のジージャー・ヤーニン演じるゼン。脳に障害を持った彼女は、いわゆるサヴァンで、カンフー映画を観るだけでその技を身につけてしまうという素敵少女だ。魅力的なキャラ造形とCG&スタントなしの素晴らしいアクション演技に魂を抜かれること間違いなし。
『ぼくのエリ』を戦闘少女に分類するのはちょっと無理があるかもしれないが、ヒットガールと同じくサバイバル術をすべて父親から学んだ十六歳の戦闘少女ハンナが主役の『ハンナ』や、まんま『バトル・ロワイアル』の『ハンガーゲーム』で弓を引いているジェニファー・ローレンスなんかは紛う事なき戦闘少女だ。
考えてみれば元祖戦闘少女ジャンヌ・ダルクの国フランスにはあの『レオン』を撮った戦闘少女大好きリュック・ベッソンがいたのだ。もちろんその『ジャンヌ・ダルク』も彼が撮っていて、主演のジャンヌはミラ・ジョボビッチ。おっとバイオハザードに戻ってきたぞ。
ところでまったくいきなりではありますが、女だらけのエクスペンタブルズって出来ないかなあ。
当然ミシェル・ロドリゲスにはでてもらわなければならない。スタローン役は彼女で決定だ。
ミラ・ジョボビッチをアクション女優に含めるのは微妙かもしれないが、ターミネーター3でT-Xを演じたクリスタナ・ローケンなんかはアクションホラー『ブラッドレイン1.2』の主役を演じ、テレビシリーズ『特殊能力捜査官ペインキラー・ジェーン』でも主役を演じているからアクション女優決定でどうだ。なによりミシェル姐さんと親友(恋人だという説もある)なんだからここは一つ友情出演して欲しい。
懐かしい人と言えば『ブレイザウェイ』で切れの良いアクションを見せていたヘザー・メアリー・マースデンなんかは今何をしているんだろう。二年前に『バイオレンス・トラップ』っていうホラーでやはり身体を使った演技を見せているから、まだまだ現役だと思うんだよね。
そう言えばウォルター・ヒルの傑作アクション『ストリート・オブ・ファイヤー』の女傭兵マッコイを演じていたエイミー・マディガンはもうアクションなんかしないのかなあ。
おっと、忘れちゃいけない。やっぱりジェット・リーの代わりのカンフー枠は必要でしょう。
これはもうなんとしてもミシェル・ヨーに出て欲しい。二年前には『レイン・オブ・アサシン』でがっつりアクションしてましたから、最強の五十歳ですよ。いやほんと、すげェんだから。何なら私が出演を交渉してきましょうか。
と妄想を垂れ流してますが、あなたなら『女だらけのエクスペンタブルズ』、誰に出て欲しいですか。えっ、そんなのに興味はない? じゃあ子役だらけのエクスペンタブルズでどうだ。ホームアローンのマコーレー・カルキン(麻薬中毒で余命半年と噂されておりますが)の呼びかけで、もうすでに子役を離れ中年の域に達しているあの人やこの人が集結。まさにエクスペンタブルズ(消耗品)。ダメ? じゃあ子猫だらけのエクスペンタブルズ。敵地でにゃあにゃあいってるだけ。で、この子たちを消耗品としては扱えません、という人々の気持ちがガメラを呼んで敵地壊滅。
さあ、君の好きなエクスペンタブルズはどれだ!
本当は鉄の斧を素直に返して欲しいのに、金だの銀だの使えない斧を出してこられたきこり並に困惑する読者を残して、それではまた同じ時間に同じチャンネルで。
了
●文中の作品リスト
*追加情報
読者から「こんなものがありますぜ、旦那」とこんな情報を送っていただきました。
『女性版「エクスペンダブルズ」が2本競作へ』
楽しみというかミシェル姐さんが出てるかどうかが問題っす。
牧野修既刊
『バイオハザード』
『バイオハザード ダムネーション』