(PDFバージョン:Fmyuujiamu_okawadaakira)
《写真提供:(C)Fujiko-Pro》
■そうだ、ミュージアムへ行こう!
藤子・F・不二雄は日本が誇るSF作家です。彼が描き出すSF――すこし(Sukoshi)・ふしぎ(Fushigi)という控えめな呼称で出される作品群――は、SFの裾野を広げただけではなく、何気ない日常の片隅から、驚くべきセンス・オヴ・ワンダーを掘り起こしてみせました。その夢と希望、そして文明批評の精神に満ちた作品群は、今や、日本のみならず世界各地にまで広がりを見せています。現に1970年に誕生した『ドラえもん』は、40年以上を経た現在、アジア各国の子どもたちに圧倒的な共感と支持を集め、ロシアやフランスなどのヨーロッパ各国、ブラジルなどの南米等でも親しまれるようになっています。
そんな藤子・F・不二雄の世界を存分に楽しむことができる施設「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」が、本年9月3日(*1)、満を持してオープンしました。構想から開設まで10年以上をかけたというミュージアムには、直筆の原画およそ5万点が所蔵されており、その中から来場者に向けて、現在は130点あまりが展示されているということです。
ただ、このミュージアムは単に原画を紹介するだけの施設ではありません。藤子・F・不二雄の世界を体感できる、さまざまな仕掛けが施されているらしいのです。
期待を胸に膨らませ、さっそくミュージアムへ向かうことにしました。とはいっても、出かけたのは筆者一人ではありません。日本SF作家クラブからは増田まもるさん、図子慧さん、片理誠さん。Analog Game Studies(「SF Prologue Wave」からリンクも貼られているゲーム研究団体(http://analoggamestudies.seesaa.net/))から齋藤路恵さんがミュージアムへ同行してくださったのです。
J・G・バラードの『千年紀の民』(東京創元社)、エリック・マコーマックの『ミステリウム』(国書刊行会)と、立て続けに大作を訳出されたばかりの増田さんは、マコーマックの長篇『パラダイス・モーテル』の文庫化作業を終え(現在は創元ライブラリから刊行中(http://www.amazon.co.jp/dp/4488070698))、現在はドナルド・ワンドレイ(*2)の“The Web of Easter Island”の翻訳に苦心しているとのこと。旧来のSF概念の抜本的革新をはかった雑誌〈NW-SF〉(http://speculativejapan.net/?p=212)出身であるためか、増田さんは思弁的で難解なSFのみを認める人だと往々にして早合点されるそうですが、実はポップ感覚に溢れるお方。なにせ増田さんは、貸本時代にまでさかのぼる、筋金入りのコミック・ファンなのです。
続いて図子慧さん。筆者は『十二月王子 1~3』(角川スニーカー文庫)がとりわけ印象深いのですが、近年では『逆想コンチェルト 奏の1』(徳間書店)や『NOVA5』(河出文庫)といったアンソロジーに作品を寄稿するなど、幅広い活躍をなされています。また、話題の電子書籍にも活発に取り組まれており、旧作の再録のみならず、電子書籍向けに『カメレオンマン』(http://p.booklog.jp/book/34261)シリーズといった新作をも精力的に発表されています。
そして「SF Prologue Wave」読者の方にはおなじみ、片理誠さん。子どもの頃から藤子F印のコミックが大好きだという片理さんは、なんといってもハヤカワSF-Jコレクションから出版された大作『エンドレス・ガーデン』が代表作。『エンドレス・ガーデン』は量子コンピュータが創り上げたヴァーチャル空間においてパズルを解きながら多数の小世界を旅するといった贅沢な趣向の小説でした。その片理さんは「幻狼ファンタジア」レーベル(幻冬舎)から待望の新作『Type: STEELY』(上)(https://prologuewave.club/archives/1310)を刊行されたばかり。期待が持てます。
齋藤路恵さんは、現代美術や各種ゲームに造詣が深く、Analog Game Studiesを中心にさまざまな論考を発表している方です。SFにも多大な関心をお持ちで、過去、SFセミナーにおいて樺山三英さんの小説『ハムレット・シンドローム』(小学館ガガガ文庫)等について、充実した発表をなさいました。齋藤さんは2009年から刊行がされている「藤子・F・不二雄大全集」(小学館、現在は第3期が刊行中)を全巻購読なさっているほどの熱い藤子Fファンだということでした。
■解説バッチリ、ニクい演出も
さて、平日昼間にもかかわらず、最寄り駅である登戸駅を出てすぐのミュージアム行きバス停には、親子連れが長蛇の列をなしていました。藤子・F・不二雄のコミックで育った親の世代と、次代を担う子どもたち。今や藤子・F・不二雄の仕事は、世代を超えた共通言語となっていることがよくわかります。
迎えに来た直通バスは、ドラえもんやパーマン、コロ助(『キテレツ大百科』)などの姿でにぎやかに彩られていました。
「あっ、あそこにドラえもんが!」
指さす方を見ると、手すりや窓枠など、あちこちにドラえもんを模したオブジェが仕込まれていたのです。藤子ワールドへの期待は否応なしに高まります。
また入り口の注意書きには、「“ネズミ”の入館はご遠慮いただいております」の表示を発見(!)。ご承知の通り、ドラえもんはネズミが大の苦手なのです。
受付を済ますと、「おはなしデンワ」と「Fシアター」の入場券を渡されました。「おはなしデンワ」は、ミュージアムの展示物について解説してくれる音声ガイド。子ども向けと大人向け、2つのガイドがあり、英語・中国語・韓国語とマルチリンガル対応もしています。
「Fシアター」の入場券とは、このミュージアムでしか観ることのできない短編アニメーション映画のチケットのこと(映画については、後で紹介いたします)。
おはなしデンワのアナウンスに耳を傾けながら「展示室Ⅰ」に入ります。子どもたちでいっぱいのこの展示室では、『ドラえもん』(1970~)、『オバケのQ太郎』(1964~)、『パーマン』(1967~)、『チンプイ』(1985~)などの原画がたくさん展示されていました。水彩でカラーリングされた原画の数々を見て、思わず皆、童心に帰ります。
「『チンプイ』か、懐かしいなあ。確か(主人公の女の子)エリに、マール星の“ルルロフ殿下”が求婚するんでしたっけ」
「そうそう、脇役のワンダユウさんがイカすんですよ」
と、しばし『チンプイ』談義で盛り上がります。
実は、一昨年より刊行が開始された「藤子・F・不二雄大全集」に収録されるまで、『チンプイ』の単行本は長らく絶版が続いていました。藤子・F・不二雄のように活動歴が長く、作品が多岐に渡る作家の場合、このようなことは決して珍しいものではありません。たとえば『オバケのQ太郎』は誰もがその名を聞いたことのある有名な作品ですが、「藤子・F・不二雄大全集」が刊行されるまで長らく絶版が続き、単行本の古書価が高騰していました。それでは、リアルタイムで『オバケのQ太郎』や『チンプイ』を体験したことのない世代は、それらの作品にまつわる解説を楽しめないのでしょうか。
そんなことはありません。原画には丁寧な解説が添えられており、作品の成り立ち(コミックができるまで)をヴィジュアル的に説明してくれるスライド(「ファンタビジョン」)まで設置されており、『チンプイ』を知らない子どもたちでも、無理なく『チンプイ』の作品世界を知ることができるのです。おはなしデンワもばっちりサポートしてくれます。
原画の展示方法そのものにも工夫が凝らされており、飽きさせません。のび太(『ドラえもん』)の机が再現されたコーナーのゴミ箱には、クシャクシャになった0点の答案が入れられていたりと、ニクい演出がなされています。「キテレツ大百科」の雰囲気も再現されていたりと、手が込んでいます。
「展示室I」を抜けると、藤子・F・不二雄の年譜が記された「ヒストリーロード」を通ることになります。手塚治虫の決定的な影響を受けてコミックを書き始めた藤子・F・不二雄(なにせ、初期の合作ペンネームが「足塚不二雄」というくらい)は、手塚治虫からの葉書を何よりも大事にしていたといいますが、その現物をはじめ、さまざまな縁(ゆかり)の品が展示されていました。
■藤子・F・不二雄のSF愛
次に現れたのは、藤子・F・不二雄の書斎を、およそ1万点の書籍とコレクションを使って再現した「先生の部屋」。机には、「大長編ドラえもん」の記念すべき第一作『のび太の恐竜』などにインスピレーションを与えたという恐竜の化石など、センス・オヴ・ワンダーと遊び心に満ちたアイテムが展示されていました。
「あんなところにサンリオの『SF百科図鑑』がありますよ!」
書棚には、ロバート・A・ハインラインの『愛に時間を』の単行本(早川書房)、70年代の〈SFマガジン〉、さらには山野浩一さん監修の『SF百科図鑑』(サンリオ)といった、SF魂をくすぐる書名がちらほらと。ここで、1933年生まれの藤子・F・不二雄は、紛うことなき「日本SF第一世代」に属していたことに改めて気づかされます。
そもそも、藤子・F・不二雄作品の多くは、小学館の学年別学習雑誌(〈小学一年生〉~〈小学六年生〉)に連載されていました。同じ設定を有した作品であっても、読者の成長に合わせ、少しずつストーリーに深みが増していったのですが、そこには、作者自身が時間をかけて培ったSF教養が、確かなバックボーンとして根付いていたのです。
藤子・F・不二雄のSF愛は、ハリイ・ハリスンの『宇宙兵ブルース』やニール・R・ジョーンズの「ジェイムスン教授」シリーズ(ともにハヤカワ文庫SF)の表紙を描いたことからも知られています。『宇宙兵ブルース』の表紙はアイロニー溢れる作風をうまく取り込んだ影のある人物画、「ジェイムスン教授」の表紙は野田昌宏さんも絶賛するほどの出来栄えだったといいますが、それだけに留まるものではありません。藤子・F・不二雄はライフワークとして「大長編ドラえもん」(1980~)のような藤子F流「本格SF」、一方で「ミノタウロスの皿」(1969)や「気楽に殺ろうよ」(1972)、「ひとりぼっちの宇宙戦争」(1975)」、「流血鬼」(1978)、「征地球論」(1980)、「倍速」(1982)など、大人向けSF短編も精力的に発表してきました。
これらの作品群は、アイザック・アシモフ、リチャード・マシスン、フレドリック・ブラウン、レイ・ブラッドベリ、ロバート・シェクリイの諸作品など傑作SF小説の強い影響がうかがわせつつ、コミックならではのリーダビリティを備えながら、コアなSFファンをも唸らせるだけの完成度を備えていました。たとえば光瀬龍は「大長編ドラえもん」の第一作『のび太の恐竜』(1980)を高く評価していたと聞いています(*3)。藤子・F・不二雄の書斎を垣間見ることは、そのまま、広大なSFの宇宙を覗くことだなあと、しみじみ感じた次第です。
階段を登り、切り絵をもとに立体化された動物型オブジェが置かれた「どうぶつたちの部屋」を抜けたら、企画展示が行なわれる「展示室Ⅱ」へと続きます。ここでは、藤子・F・不二雄のコミックシリーズが、発表時期やテーマごとに紹介されていました。『ドラえもん』の第一話をまるまる読むことのできるこの場所では……。
「最初の頃のドラえもんは、どら焼きではなく、おもちが好きだったんだよなあ」
「憎たらしく描かれたはずのジャイ子(ジャイアンの妹)が、なぜか妙に愛らしく見えますねえ」
「セワシ(のび太の孫の孫)が言う『ジャイ子と結婚しなくても自分(セワシ)は生まれてくる』って話、タイム・パラドックスに引っかからないのかなあ。アルフレッド・ベスターの短編SF『モハメッドを殺した男たち』では……。」
などと、自然にSFな話ができる雰囲気が、うまく醸し出されています。加えて、この展示では『21エモン』(1968~)、『モジャ公』(1969~)といった、藤子・F・不二雄入魂のSFコミックが紹介されていたのも見逃せません。補足的に解説しますと、これらの作品は、『ドラえもん』が発表される直前の時期に書かれた作品でした。それまでの藤子・F・不二雄作品の多くは、日常生活のなかに、別な世界からやってきた奇妙な居候が交じることで生じるドタバタを、スラップスティック風に描くのが主となっていましたが、『21エモン』と『モジャ公』はその反対の構成をとっています。『21エモン』では藤子・F・不二雄の抱いたSFへの憧れを凝集させたかのような未来世界を舞台に「いつもの日常」が描かれ、時には並み居るスペース・オペラ顔負けの大冒険が繰り広げられるのです。『モジャ公』ではスペース・オペラ風の宇宙を舞台に、「自殺」や「虚像の楽園」といったシリアスな主題が強く打ち出されます。いわば『モジャ公』は、それこそ『宇宙兵ブルース』を地で行くような藤子F流アンチ・スペース・オペラなのかもしれません。
現にこれらの作品のアートワークは、〈アメージング・ストーリーズ〉や〈アスタウンディング・サイエンス・フィクション〉といった(それこそ『SF百科図鑑』のような資料でふんだんに紹介されていた)アメリカのSF雑誌のアートワークを彷彿とさせる独特のスタイリッシュな雰囲気に満ちており、「SFは絵だねぇ」という野田昌宏さんの言葉を、文字通り体現しているといえるでしょう。
また「展示室Ⅱ」では、「藤子・F・不二雄大全集」にて復刊されるまで、長らく幻の作品となっていた『ジャングル黒べえ』(1973)が力を入れて紹介されていたのも、ファンとしては嬉しいところでした。
なお「展示室Ⅱ」の最後部では、「ミノタウロスの皿」と「みどりの守り神」(1976)といった大人向け短編が展示されていました。「ミノタウロスの皿」ではヒロイン・ミノアの愛らしい姿が、「みどりの守り神」では、見開きで大々的に描かれるジャングルと化した東京の様子が、それぞれ強烈なインパクトをもって描かれていました。
「先生のにちようび」では、家族へ向けてのメッセージ・カードなどが記され、藤子・F・不二雄の温かい人柄がよく伝わってくるものでした。
また、「展示室Ⅱ」からは、休憩スペースと「きこりの泉」へ行くこともできます。「きこりの泉」は、イソップの寓話「金の斧」を題材とした『ドラえもん』のエピソードを立体化したオブジェで、泉の前に設置されたレバーを下ろすと、泉から「金の斧」ならぬ「きれいなジャイアン」が姿を現すという仕掛けになっているのです。
このほか、ミュージアムは、「みんなの広場」や「まんがコーナー」など、子どもや大人が自由に休憩したりコミックを楽しんだりすることのできるスペースが用意されていますが、この「きれいなジャイアン」のように、ファン心をくすぐる仕掛けが盛り込まれているのも面白いところです。
「きれいなジャイアン」のほかに、藤子Fファンに隠れた人気を誇るキャラクターとして「ライオン仮面」と「オシシ仮面」兄弟が知られていますが、「大長編ドラえもん」の第2作『のび太の宇宙開拓史』(1981)の世界を体感できる「のび太の部屋トンネル」の内部には、ちゃんとライオン仮面の姿が描かれていました。この凝りようったらないですね。
■今こそ、読み直しを
「キッズスペース」や「まんがコーナー」の側には、「Fシアター」があります。1度に100人が入場できるというこの劇場では、ミュージアムでしか観ることのできない、オリジナル短編アニメーション映画が上映されています。
気になる内容は、なんとドラえもんとパーマン、夢のコラボレーション。加えて、『ウメ星デンカ』(1968~)やら『ドビンソン漂流記』(1971~)、さらには幼年童話に至るまで、多数のキャラクターが再登場するという豪華なものでした。
映画の上映が終わると、『のび太の恐竜』に登場するピー助(フタバスズキリュウ)に乗ったドラえもん&のび太の像と、「土管のある空き地」を再現した「いつものはらっぱ」に向いました。ここでは、ピー助たちと一緒に、あるいはどこでもドアや土管のなかで記念撮影することができるのです。
「いつものはらっぱ」からはミュージアムカフェに行くことができます。残念ながらミュージアムカフェは満員だったので入れなかったのですが、『ドラえもん』印のどら焼きや、ひみつ道具「アンキパン」を再現したフレンチトーストなど、ファンにはたまらないメニューが並んでいました。
ミュージアムショップでは、各種グッズが勢ぞろい。大小さまざまなぬいぐるみの中には、『21エモン』に登場するイモ掘りロボット「ゴンスケ」のストラップ式ぬいぐるみなど、手頃な価格ながらひねりの利いたグッズがたくさん。中でも、ヘアバンド状の「タケコプター」や、歌手になったジャイアンが出したアルバムという設定のチョコレートなど、遊び心たっぷりのグッズが取り揃えられていました。また、「藤子・F・不二雄大全集」をはじめ、ミュージアムで触れた作品を実際に読めるよう、コミックのラインナップが充実していたのも印象深いところでした。
筆者のSF原体験の一つは、「大長編ドラえもん」第7作『のび太の鉄人兵団』(1987)のテレビ放映だったように記憶していますが、本を読むようになった重要なきっかけも、当時、定期的に発刊されていた「藤子不二雄ランド」(中央公論社)の作品に触れてのことでした。25年前の筆者と同じように、現代の子どもたちも「藤子・F・不二雄大全集」を読み、広大な藤子F世界を楽しみながらSFマインドを培うのではないかと思います。
総じて言えば、「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」は、子どもと大人がともに楽しみながら、子どもにとってはまだ見ぬ藤子F世界の入り口となり、大人にとっては、かつて親しんだ藤子F作品の読み直し(リ・リーディング)を促してくれるという、一度に二度美味しい施設になっていると感じました。ファンには嬉しい(マニアも唸る)演出が、そこかしこに仕掛けられているのも心憎いところです。
最近では、瀬名秀明さんの『小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団』(小学館)が、ドラえもんと藤子・F・不二雄への限りない敬意を出発点として書かれたように(*4)、今やプロのSF作家が、先行者として、他の第一世代のSFたちと同様に)藤子・F・不二雄の仕事を参照し、その作品を本格的に受け継ごうとする試みが行なわれるようになっています。ですから私たちはいまいちど『のび太の恐竜』を、『モジャ公』を、そして「ミノタウロスの皿」を読み直し、藤子・F・不二雄の遺した仕事をどのように未来へ受け継いでいくかを考える時期に来ているのではないでしょうか。
末席ながら現代日本SFの現状に関わる者として、このような感想を抱いたとともに、日々の雑務に忙殺されるなか、忘れかけていた何かを思い出させてくれた「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」に、この場を借りて深く感謝したく思います。
■特別掲載
「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」チーフ・飯島妙子さまのメッセージ
ご来館ありがとうございました。これからも展示替えを行いながら、藤子・F・不二雄の作品を広く紹介して参ります。ご期待ください。そして、来年はドラえもん誕生100年前に当たります。これからもご声援をよろしくお願い申し上げます。
(*1)ちなみにドラえもんの誕生日も9月3日なのです。
(*2)ドナルド・ワンドレイは、パルプ雑誌〈ウィアード・テールズ〉等を舞台に活躍したアメリカのSF作家。20世紀を代表する怪奇小説家H・P・ラヴクラフトの友人であり、後にオーガスト・ダーレスらとともに、出版社「アーカム・ハウス」を立ち上げました。
(*3)付言すれば『のび太の恐竜』は、小松左京の『復活の日』(ハルキ文庫)とも照応を見せる作品だと考えています。
(*4)この点は、高槻真樹さんによる下記の論考が詳しく解説しています(http://sfhyoron.seesaa.net/article/196679381.html)(「21世紀、SF評論」)。
岡和田晃既刊
『サブカルチャー戦争 「セカイ系」から「世界内戦」へ』